正直なところ、釣り上げたブリとヒラマサを見比べると、そのフォルムが全く違うので、慣れた釣り人が両者を間違えることはあまりありません。ブリはヒラマサに対して丸みを帯びたフォルムなのに対して、ヒラマサはスリムで引き締まった体躯が特徴です。釣りをしていても、両者の引きの違いは明らかで、ブリが水平方向へと走るのに対して、ヒラマサは下に潜ろうとするため、ラインが根ズレを起こしやすく、釣るのが難しいとされています。そのような経験がなくとも、ブリとヒラマサの違いは判別可能です。一番わかりやすい違いは、胸ビレの位置です。ヒラマサの胸ビレは、ボディの黄色いラインと重なっていますが、ブリの胸ビレは黄色いラインに重なったいません。この違いで見分けるのがわかりやすいでしょう。他にも、口角の形状にも違いがあります。ヒラマサの口角部分はアールがついて丸みを帯びていますが、ブリの口角は鋭角です。見比べれば確かに違いが分かりますが、どちらか単体で見せられると、ちょっと分かりにくい判別方法かもしれません。魚体そのものを直接比較する機会はあまりないかもしれませんが、ブリほど有名ではないものの、実は美味しくて釣り人の憧れの対象魚として知られるヒラマサという魚。九州方面のスーパーの鮮魚コーナーで見かける機会が多いです。目にすることがあったら、ブリとの違いを確かめてみるのも面白いかもしれません。